引っ越しの際、マットレスをどのように運ぶのか悩むところです。
折りたたむことができればそのまま引っ越し業者に持って行ってもらうこともできますが、それが出来ないマットレスだと別途で料金がかかったり、新居に入れるのも大変な作業です。
ここでは引っ越し時にマットレスを効率よく運ぶ方法や、できるだけ費用をかけずに方法を解説します。
また、引っ越しを機にマットレスが不要になった際の処分方法や、それにかかる料金についても合わせてご紹介します。
このページの目次
マットレスの種類や大きさによって引っ越しのプランや料金がかわります
大抵のベッドは分解して運べますが、マットレスは分解することができないので運ぶのは手間がかかります。
ファミリープランや単身プランでの引っ越しでは、ベッドとマットレスを含めた料金を見積りしてくれているので追加で料金がかかることはありませんが、単身向けパックだと追加で料金が発生することがあります。
薄くて折り畳みが可能なマットレスであれば、専用の布団カバーに入れるだけでも追加料金もかからず引っ越し業者さんが運んでくれますが、中にバネが入った厚みのマットレスだとそうもいきません。
また、バネがなくてもダブルサイズやキングサイズなどの大きなマットレスや厚みのあるマットレスだと、単身向けのパックでは運べないことが多く、引っ越しプランの変更が必要になることもあります。
専用のカバーや布団袋に入らない場合は追加料金が必要
単身向けパックだと、段ボールの箱数や容量が決まっているため専用の布団カバーや布団袋に入らないと追加料金がかかることがあります。
通常の引っ越しプランとは異なり単身向けのパックでは、見積もりサービスを行っていないので荷造りしてもマットレスが大きすぎて運べないというのは良くあることです。
折りたたみができるマットレスだからといって単身向けパックで必ず運べるわけではないので注意しましょう。
マットレスをどうしても運びたい場合は、圧縮袋をつかった方法もあります。引っ越し業者によって用意してくれるところもありますが、なければamazonや楽天で売っているふとん圧縮袋で代用できます。
価格は、900円~2,000円程度です。ただし、圧縮して形が変わったり、寝心地が変わることがあります。
マットレスの大きさによっては料金が上がる可能性もある
単身プランやファミリープランの場合でも特殊な加工がしてあるマットレスだったり、運送に手間がかかるものだと稀に見積もりで出された金額より高くなるケースがあります。
それ以外にも引っ越し先の状況によって追加料金がかかることもあります。階段やエレベーターでマットレスが運べない場合や玄関から搬入できない場合など、窓から搬入になったり、機材が必要になるため追加の料金が発生することもありえます。
ですが、引っ越し業者さんが見積もりを作成する際に、家の間取りや引っ越し先の環境などを調べてくれるので見積もり以上の金額になることはほとんどありません。
引っ越し業者にマットレスを運んでもらうとどのくらいかかる?
引っ越し業者や配送業者によってかかる料金は、変わってきます。また、マットレス以外の荷物の量や引っ越し先の距離、時期によっても金額は変動します。
引っ越しのプランによっては運べないこともあるのでその際の料金についても詳しくご紹介します。
単身向けパックではマットレスは運べないので注意しましょう
引っ越しの単身向けパックは、トラックを貸し切って荷物を積み入れて運ぶ引っ越し方法とは違い、あらかじめ決められた大きさのコンテナに荷物を積み込み他の荷物と一緒に運ばれます。
そのため費用は、15,000円~20,000円程度と安く引っ越し費用を抑えることができますが、運べる荷物に制限があるのでマットレスのような大きなものは運べません。
単身向けパックは、色々な引っ越し業者や配送業者がサービスを提供していますが、大きいサイズでも高さ170~175cm、横100~108cm、奥行き100~108cmほどのサイズです。
シングルサイズでもマットレスは、高さが195~200cmあり幅も95~100cmほどあるためコンテナへの積み込みは不可能です。
単身向けパックから単身プランに変更すると小さいサイズのトラックを貸し切ることができるためベッドもマットレスも大きさに関係なく運ぶことができます。
ただし、単身向けパックと単身プランでは倍以上の費用がかかります。
単身プランは、時期と距離によって金額が変わります。単身プランの場合、荷物の少ない方でも平均42,000円ほど、荷物の多い方だと平均54,000円です。
引っ越し先が遠方だと料金はさらに高額になります。また、2月から4月では新生活が始まる時期なので、引っ越しをする方が多く通常よりも7,000円~14,000円ほど割高になります。
マットレスを運ぶために単身向けパックから単身プランにすると引っ越し費用は、20,000円以上割高になる計算です。
ちなみにマットレスだけをクロネコヤマトや佐川急便に運んでもらう時の料金は、シングルサイズで16,000円からとなっており、運ぶ距離によって金額が異なります。
単身向けパックから単身プランにするのとそこまで金額はかわりません。
単身プランでもマットレスの大きさや荷物によっては金額が高くなる
単身プランのトラックは、ファミリープランと比べると小さめでマットレス以外の荷物が多かったりすると荷物が積みきれないこともあります。
そうなると小さめのトラックからファミリープランと同じ容量のトラックへ変更になるので必然的に料金は上がります。
ファミリータイプの引っ越し費用は、最低でも100,000円以上はするのでマットレスが原因でプランの変更を余儀なくされたら、マットレスだけ配送業者に依頼したほうが安くなる可能性が高いです。
引っ越し業者ではマットレスだけ運ぶプランもある
通常の引っ越しプランとは別に大きな家具や家電、ベッド、マットレスを運ぶプランもあります。金額は、マットレスの大きさ(3辺長さや重さ)によって変わりますが、配送とあまり変わらずに梱包までしてくれるのでおすすめです。
ただし、引っ越し業者は、時期によって金額は変動するので一括査定や見積もりを行ってくれるサイトで選ぶのが最適です。
引っ越し業者を使わずにマットレスを安く運びたいなら自分でする
出来るだけ安くマットレスを引っ越し先に運びたいなら自分で行うことです。とはいえ、自分でマットレスの運搬をするのは、安く済ませられるメリットがありますが、デメリットも多いです。
車でマットレスを運ぶには軽トラか小型のトラックが必須
マットレスを運ぶには軽トラや小型のトラックが必要です。家に軽トラや小型のトラックがあるなら、ガソリン代と高速道路の料金くらいしか費用はかからないので安く運搬できるメリットがあります。
ただ、レンタカーを借りる場合は、軽トラでも6時間で6,000円ほど、24時間だと8,000円ほどかかります。また、軽トラの場合は、マニュアルしか取り扱っていないレンタカーショップも多いため、マニュアル車になれていない方やオートマ限定の免許だと運転が難しいです。
軽トラのオートマ車は、台数があまりないのでマットレスを運ぶ日時がわかったらすぐに予約をするのがおすすめです。
普通免許でも乗れる小型のトラックやハイエースなどでもマットレスを運ぶことはできます。普段から大型の車を乗り慣れている方なら問題ありませんが、そうじゃない方が乗るのはちょっと大変です。
特に都内など一方通行の多い道路や道の狭いところでは小回りも利かないので、車に乗り慣れていない方にはあまりおすすめできません。
マットレスを傷つけないためにも梱包をする
マットレスを運ぶ際に大切なのが梱包です。引っ越し業者や配送業者であればすべて行ってくれますが、自分で運ぶなら梱包も自分で行わなければなりません。
何もカバーせずにトラックの荷台に積む方がいますが、移動中の振動や摩擦で糸がほつれたり、表面の布が破れたりすることがあります。
また、新居に運ぶ際も角にぶつけたり、壁に磨ってしまったり、落としてしまったりすることは良くあることです。
その他にも移動中に雨が降ってきたリ、鳥の糞が落ちてくるとマットレスの買い替えが必要になってくるので梱包は必ずしましょう。
マットレスを自分で運ぶ際の梱包方法
引っ越し業者さんにお願いすると毛布などで簡単に梱包しておしまいですが、自分で運ぶ場合はそうもいきません。
レンタカーで借りる軽トラや小型のトラックは、荷台に屋根がないので防水性の高く振動や摩擦に強いもので梱包しましょう。
マットレスを梱包するのにおすすめの材料はエアパッキンです。色々な商品を保護するために巻かれている「プチプチ」と呼ばれるシートです。
エアパッキンは、安いだけでなくクッション性も優れていて防水性も高いのでマットレスを梱包するのに適しています。そして、運び終えた時に簡単に捨てられるメリットがあります。
ホームセンターにも売っていますし、amazonや楽天では600円程度で購入することができます。シングルサイズであれば、幅30×長さ10mのエアパッキンを2つ、ダブルサイズだとその倍の4つ必要になります。
梱包の仕方は、エアパッキンを全体に巻き付けるだけです。あとは、境目の部分にガムテープを貼って雨が入らないようにします。
もしエアパッキンが余るようでしたら、角の部分に貼っておきましょう。角はどうしても地面や壁に接してしまうため破れやすくなるので他の場所よりも補強しておいたほうが良いです。
ちなみにラップを巻いて梱包する方もいますが、強度が弱くすぐにやぶれてしまうことがあるのでおすすめはできないです。
それと毛布で梱包するなら、雨が降っても大丈夫なようにビニール製の素材で全体を保護することもわすれないようにしましょう。
シングルサイズでもマットレスを運ぶには大人2人は必要
バネの入っているマットレスだとシングルサイズのものであっても大人2人以上は必要です。
シングルサイズでもマットレスの高さは2m弱あるため1人でも持てないことはありませんが、階段や狭い通路があるマンションやアパートでは運ぶことは難しいです。万が一、階段などで躓いたりすると大けがをする可能性もありますし、マットレスが階段から滑り落ちる危険性もあります。
自分だけでなく他の方にも迷惑がかかる可能性があるのでマットレスを運ぶときは最低でも大人2人以上で行ってください。
新居にマットレスを引っ越す場合は、どのような搬入経路で運ぶか頭の中でシミュレーションしましょう。エレベーターや階段の高さや幅を測り、自分たちでは厳しそうだなと思ったら無理せずプロの引っ越し業者さんや配送業者さんに任せましょう。
自分でマットレスを運ぶ際のデメリットも把握しておこう
引っ越し業者さんを使わずにマットレスを運ぶと安く済ませることができるメリットがありますが、デメリットも多いので把握しておくことが大切です。
- 経費(レンタカー、ガソリン代、高速道路)がかかる
- 慣れない車を使うことで事故の可能性が高まる
- マットレス運搬中の破損
- 労力と時間がかかる
自宅にマットレスが運べる車があれば良いですがなければレンタカーで借りる必要があります。軽トラや小型のトラックは、5,000円から借りることができますが引っ越し先によっては12時間や24時間レンタルが必要になります。そうなると費用は、レンタカーショップによりますが8,000円~16,000円ほどかかることになります。
マットレスを運ぶにはそれなりに大きな車が必要になります。大型車のハイエースや小型のトラックは、物を運ぶために作られているので乗用車とは異なり運転がしにくいです。
普段から運転している方でも慣れない車を使うときはぶつけたりしてしまうことが多いので気を付けましょう。レンタカーでは万が一に備えて保険を加入していますが、車をぶつけてしまうと自走できる場合では約20,000円、自走できない場合は50,000円ほどの補償費がかかります。
また、引っ越し業者さんであれば、運搬中に事故にあったり、破損した場合は保証されますが、自分で運搬中にマットレスが破損した場合は、自己責任になるため何の保証もありません。
マットレスだけの引っ越しでも梱包からレンタカーの手配、運送、積込みなどすべて自分でやると意外と時間がかかります。引っ越し先の距離にもよりますが、遠方だと時間も費用もかかるので業者に任せる方が費用も抑えられて労力もかからないのでおすすめです。
古いマットレスにお金をかけて運ぶなら引っ越しを機に買い替えるのもおすすめです。
マットレスの寿命は7年~10年です。安いマットレスだと5年もすると中のスプリングが機能しなくなり、負荷のかかるお尻の部分が凹んできます。
凹んでしまったマットレスを使い続けると身体に歪みが生じるので腰痛や肩こり、頭痛の要因にもなります。健康のためにも引っ越しの際にマットレスの買い替えを検討してみてはどうでしょうか?
ねむけんでは腰痛に良い高反発マットレスを紹介しています。
引っ越しを機にマットレスが不要になったときの処分方法
マットレスは、大きさや素材によって処分方法が異なります。
処分方法としては、業者に頼んで処分してもらう方法や自治体の清掃センター持ち込む方法、自分で解体して家庭ごみとして出す方法もあります。
また、高級なベッドメーカーのマットレスであれば、オークションで売れたり、スマホアプリで人に譲ることもできます。
業者にマットレスの処分をお願いするとき
マットレスをしてくれる業者は、スマホやパソコンから検索すると沢山でてきます。ですが、どこも金額は異なるのでマットレスの処分を業者に依頼するときは、まず見積もりを出してもらうことが大切です。
見積もりは1社だけではなく3社~5社出して一番安いところに決めましょう。面倒だからといって、見積もりも出さずにお願いしてしまうと相場の2倍以上の金額を請求されることもあるので注意しましょう。
また、見積もりをお願いする時は、マットレスの大きさや形のほかにマンションやアパートの何階にあるのか?エレベーターが利用できるのか?マットレスを出すときに窓やドアを外す必要があるのかなどの説明をしましょう。
見積もりを依頼しているのに金額を提示しない業者や対応の悪い業者は後で処分費用を上乗せしてくるなどのトラブルになる可能性があるのでさけるのが無難です。
明らかに相場よりも安い業者は、不法投棄することもあるのでやめましょう。自分が使っていたマットレスが違法に処分されるのはあまり気分の良いものではないですよね。
自治体の清掃センターに依頼するとき
各自治体の清掃センターによってマットレスの処分方法と費用は異なります。
例えば東京都練馬区の場合、スプリングのあるマットレスの処分費用は1,200円、スプリングがないマットレスの処分費用は400円です。清掃センターへ持ち込むと処分費用は、半額になります。
埼玉県川越市の清掃センターでは、大きさではなく重さで10kg50円で40kgまで無料など各自治体によって処分費用は様々です。
ただし、自治体の清掃センターは、マットレスを持ち込むか自宅前に出しておかなければなりません。なので自力で部屋からマットレスが出せない場合は、業者を利用するしかないです。
解体して家庭ごみとして処分する
マットレスも解体すれば可燃物、不燃物、プラに分けることができるので家庭ごみとして処分することはできます。
ただ、シングルサイズでも大きなものなので時間と労力はかなりかかります。また、スプリングのマットレスだとバネを切断するために特殊なはさみが必要になります。
自分でマットレスを解体する手順
- マットレスの側面をカッターで一周切り込みをいれる
- 切り込みを入れたらマットレスの中身を出す
- 綿やスポンジは細かく切断してゴミ袋にいれる
- 後はスプリングを細かいサイズにして終了
綿やスポンジは可燃ごみ、小さく切ったスプリングは不燃ごみ、ビニールやプラスチックはプラごみと分けて捨てることができます。
動画では簡単そうに見えますが、これを自宅で一人でやるのはけっこう大変です。
残ったスプリングは、ホームセンターなどで売っているクリッパーで簡単に切断することができます。
マットレスの処分方法を詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてご覧ください。
メルカリやオークションで売る
安いマットレスや使用期間が10年以上経ってしまったマットレスは無理ですが、高級家具メーカーのマットレスならオークションやメルカリなどで売ることもできます。
捨てるのはなんだか勿体ない気がするという方にはおすすめですが、配送の手続きなどは自分で行うので手間はかかります。
まとめ 引っ越し時のマットレスの取り扱い方法
引っ越しでマットレスを運ぶにしても処分するにしても家から出さなければなりません。今使っているマットレスのサイズや家の間取り、引っ越し先に運ぶならその搬入経路をしっかり確認しておくことが大切です。
運搬も処分もちょっと面倒だなぁと思う方は業者に任せるのが楽です。ですが、お金をあまりかけたくない方は、自分で行う方法を試してみるのも良いかもしれませんね。