寝る前のストレッチが良いか良くないかは、そのやり方で決まります。
一般的にイメージされるストレッチなら「良くない」可能性が高いかもしれません。
寝る前のストレッチには、避けたほうがいいタブーもあるのです。
あなたのイメージするストレッチとはどんなものですか?
寝る前に適したストレッチ方法なら、断然やったほうがいいです。
タブーとコツを理解して、ストレッチで熟睡体制を整えましょう。
このページの目次
寝る前のストレッチのタブーをチェック
寝る前のストレッチとして、どんなことがタブーになるのでしょうか。
ストレッチには、いろんなやり方があって、どんなやり方をするかで体への作用も違うんです。
ストレッチしよう!と思うときについつい起こりがちなことなので注意してくださいね。
弾みや反動を付けない
さぁ、やるぞ!って張り切るところまではOK。
でもそれが動きに出てしまうと、寝る前のストレッチとしては効果が消滅します。
弾みや反動をつけて動いてしまうと、どうしても力みが生まれるものです。
反動を付けるごとに、呼吸が止まっていることも。
少なくとも、柔らかく深い呼吸ができないことは確かです。
力みは、筋肉を緊張させることを知っておきましょう。
痛みは緊張のもと
身体の柔軟性は人それぞれに程度が異なります。
ストレッチすると、筋肉や筋がぴーんと張って痛みが出ることがありますよね。
これがストレッチだ!っていう勘違いも多いです。
確かに筋肉が伸ばされた状態なのですが、伸びの限界に達すると筋肉は固くなります。
伸びの限界を超えるとプツンと切れる可能性があるため、神経を通して痛みとして私たちの意識に伝達してくれてるのです。
痛みが出るところまでやるのは、寝る前のストレッチとしては行き過ぎです。
心身や神経を緩めるべきなのに、逆に緊張を生んでしまいます。
寝る前ストレッチで得られる効果
ご紹介したように、やり方としてタブーになることもあるのですが、
適切なストレッチには、眠りの質を高める効果があります。
眠りが浅い、朝に疲れがドーンと残っているという人には、
寝る前のストレッチはとってもおすすめなのです。
筋肉が緩んで睡眠が深くなる
ストレッチして関節や筋肉を動かすことで、筋肉が緩みます。
タブーにも挙げている通り、動かしすぎると逆効果なのですが、
適切な範囲で動かせば、筋肉はストレッチ前より断然柔らかくなります。
筋肉の緩みの度合いが高いほど、眠りは深くなるのです。
血液とリンパの流れがよくなり疲労回復力UP!
ストレッチをすると、血液やリンパ液の流れが促進されます。
血液やリンパ液は、疲労物質を運ぶ役目も担っています。
滞りを解くことは、スムーズに疲労物質を排出することになるのです。
脇、鎖骨、脚の付け根には、大きなリンパ管が通っていますが、
一日の中であまり動かさない部分には、滞りも起きやすいです。
通常腕を下げた状態が多いですし、鎖骨周りが動く動作は少ないです。
座る姿勢の多い人は、脚の付け根がいつも曲がってます。
ほんの少しの刺激でも、疲労回復の能力が違ってくるんですよ。
再確認!睡眠を意識した寝る前ストレッチのコツ
上記でタブーとしてご紹介したことを避ければ、だいたいOK。
寝る前のストレッチでの睡眠効果をさらにアップさせるために、
具体的なストレッチのコツをお伝えしておきますね。
5つのコツをお伝えしますが、これらを意識すれば自然にタブーも防げます。
〇〇はダメ!と考えるより、〇〇がいい!と考えて実践したほうが、気持ちいいですよね。
静的ストレッチ
ストレッチには、動的なものと静的なものがあります。
動的ストレッチは、簡単に言うと筋肉を奮い立たせるためのもので、
筋肉に短時間にいろいろな動きを加えて活性させます。
気持ちも心拍数も上がってくるのが特徴です。
静的ストレッチは、関節を動かして筋肉をゆっくり一方向に動かし、静止する時間を持ちます。
動きの変化が少ないのが特徴で、疲労物質を流すことに有効です。
寝る前に行うのは静的ストレッチにしましょう。
スローペースを維持
急がない、焦らないを鉄則にして、スローペースでやることを心がけましょう。
ビュンビュン振り回したり、ギュッギュッと押すような瞬間的な動きは避けます。
回数や時間をあまり意識しすぎないほうがうまくいくかもしれません。
すばやく行う10回より、ゆっくりの2回のほうが熟睡効果は高いのです。
呼吸を忘れないこと
呼吸をバロメーターにしましょう。
ストレッチで呼吸を伴わせることは重要ポイントです。
止まっていたら、それは負荷がかかりすぎている証拠。
呼吸がしにくいなら、もっとゆるくて大丈夫というサインです。
バロメーターにすると、自然に呼吸も深くなると思います。
とくに息を吐くときに、筋肉が緩んで力が抜ける感覚を大事にしましょう。
物足りないくらいでいい
ストレッチに「やった感」を求めずに、実践しましょう。
ゆるくやると、ストレッチしているときも感覚も微々たるものかもしれません。
寝る前は、それくらいがいいのです。
物足りないな…、これで効くの?くらいの負荷で継続していきましょう。
熟睡のための入浴ルール
夜はできるかぎり湯船に浸かって心身を温めてほぐしましょう。
湯船に浸かるか、浸からないかで睡眠の質に大きな差が出ます。
熱いお風呂が好みの人もいますが、副交感神経を優位にするためにはぬるめのほうがいいです。
熱すぎると、リラックスできるはずのバスタイムが興奮促進タイムになってしまいます。
ストレッチも、お風呂のあとのほうが効果的です。
熟睡のために。寝る前のゆるゆるストレッチ法
呼吸を止めずにゆっくり行えれば、どの部分のストレッチでも大丈夫です。
ここで、おすすめのストレッチを2つご紹介しますね。
鎖骨の周りをストレッチ
- 上半身は起こした状態で行います。
- 右手の手のひらを左手の手の甲に合わせます。(逆でもOK)
- その重ねた両手を胸にピタッと付けて固定します。
場所→「横軸は身体の中心、縦軸は鎖骨と胸の間」
両手は、その位置から動かしません。 - 息を吐きながら、ゆっくり顎を上げていきます。
両手の力点は、身体の内側に押すではなく、下に押し下げる感じです。 - 息を吸いながらゆっくり戻します。
- 手の位置はそのままで、顎を上げる角度をすこし右斜めにして行います。
- 呼吸に合わせることを忘れずに、左斜めも同じように行います。
この場所は、縮まっていることが多く、リンパも滞りやすいです。
適度に伸ばす刺激を与えると、鎖骨周りのリンパの流れをスムーズにできます。
※鎖骨周りをグイグイ押すマッサージは逆効果なので注意しましょう。
脚の付け根をストレッチ
- ベッドやお布団に寝転んだままで行えます。
- 仰向けに力を抜いて寝転びます。
- 軽く両膝を立てて、左右に外側に開きます。
ちょうど、脚でひし形を形づくる感じです。 - 柔軟性にもよるので無理のない範囲で構いません。
脚の付け根の前側が少し凹みます。 - 両手を片方ずつ付け根に沿わせて、ゆっくりさすります。
呼吸を忘れないようにしてくださいね。
脚の付け根には、一番大きなリンパ管が通っています。
くれぐれも、押さないように気をつけてください。
開くことと、さすることで十分効果が期待できます。
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まとめ:寝る前は睡眠に有効なストレッチで熟睡!
たとえば、7時間の睡眠時間が取れたとします。
7時間のすべてを睡眠にあてるより、たとえ少し睡眠時間を短くしても、そのうち20、30分をストレッチに使ったほうが睡眠の質があがります。もちろん、3分、5分でも構わないのですが…。熟睡のため、一日の疲労を睡眠で効率的に解消するために、有効なストレッチを取り入れてくださいね。